【調査】リトアニア共和国汚水処理プラント建設計画事前調査

事前調査の背景

リトアニア調査地域

リトアニア共和国は、市場経済制導入後、公共投資計画の中で、環境分野を最重要視していましたが、同国のビルザイ市及びスクオダス市では、既存の下水道施設の老朽化と処理能力不足から、放流河川の水質汚濁問題が深刻化していました。放流河川は、隣国ラトビアを流下し、最終的にはバルト海へと流出していることから、バルト海沿岸諸国との協調を図りながら、問題解決に向けた施策の展開が求められていました。

このような背景から、両市は既存の下水道管きょ施設の改善と処理場の新規建設を内容とした下水道施設改善計画を策定していましたが、中央政府の財政事情が非常に厳しいことから、下水道管きょ施設の機械電気設備の設置及び処理場の建設が停止したままとなっていました。

本事前調査は、リトアニア共和国の環境省、ビルザイ市、スクオダス市及び両市の上下水道公社との協議を通じて、両市の下水道事業の現状と問題点を把握するとともに、将来における下水道施設改善計画調査の取り組み方の検討を行なうため、建設省の海外建設計画事前調査として、国際建設技術協会(国建協)が委託を受けて実施しました。日水コンは、国建協の調査団の一員として本事前調査に参画し、専門的な見地から調査結果をまとめ、提言を行ないました。

調査概要

本事前調査では、ビルザイ市、スクオダス市の下水道施設の現況調査をするとともに、リトアニア共和国の水環境セクターに係る現況や問題点、行財政・法制度、環境影響評価制度等の調査を行いました。この結果、水質改善計画を策定し、現行の下水道施設改善計画の見直しを行なうこと、放流水質基準、地方自治体の財政力・組織力を考慮した実効性のあるプロジェクトのフィージビリティ調査を実施すること等が検討され、さらなる詳細な調査のための具体的な提言が行なわれました。なお、本事前調査での提言は、その後、リトアニア共和国政府より、我が国への技術協力の要請のための資料として活用されました。

ビルザイ市の既存施設

ビルザイ市の既存施設