【設計・建設】ミャンマー国ヤンゴン都市圏上水整備事業

1.プロジェクトの背景

ミャンマーのヤンゴン市は、全人口の約1割弱の510万人が集中する中心都市であり、上水道整備を担当するヤンゴン市開発委員会(YCDC)が、同市の給水を所掌しています。YCDCは、同市全体の人口の35%には給水は達成しているものの、無収水対策や水道料金徴収が十分実施できておらず、また頻発する施設・機材の故障や断水への応急的な対応に留まり、新規の施設整備や老朽化した施設の更新にも十分対応できていませんでした。

本プロジェクトの目的の一つに、日緬両国の経済協力のもと、日本、ミャンマー両国が官民挙げて開発を促す「ティラワ経済特区(Thilawa SEZ)」への水道供給がありました。ティラワ経済特区の開発にあっては、独立行政法人国際協力機構(JICA)が各種のODAスキームを用いて、包括的且つ多面的な協力を行っており、日水コンは共同企業体の幹事コンサルタントとして、浄水場からティラワ経済特区までの根幹送水施設ならびにヤンゴン東部地区への配水施設の詳細設計、入札支援、施工監理業務を、YCDCとの契約に基づき、一貫して実施することになりました。

2.プロジェクトの概要

下記施設を対象にF/Sのレビュー・詳細設計・入札補助・工事監理及び技術移転を実施しています。

  • 配水池(2池;東ダゴンV=21,000m3、南ダゴンV=21,000m3
  • 送水・配水ポンプ場(3箇所;Q=7,600m3/時、Q=3,180m3/時、Q=5,280m3/時)
  • 送水管(L=49.4km〔φ700~1,000mm〕、推進工法による河川横断部設計含む)
  • 配水管(配水本管L=72km〔φ300~1,600mm〕、配水枝管L=224km〔φ100~500mm〕)
  • 給水管(55,613軒、56地区・350,000人対象)
  • 配水量管理区画(DMA)構築及びSCADAシステム

プロジェクト範囲と活動の様子

プロジェクト範囲と活動の様子