水道のアセットマネジメント
1.水道におけるアセットマネジメントとは
厚生労働省では、アセットマネジメントの重要性について水道事業者に理解していただき、アセットマネジメントの実践が全事業において推進されることを意図して「水道事業におけるアセットマネジメント(資産管理)に関する手引き」を策定し、平成21年7月に公表しました。手引きでは、水道におけるアセットマネジメント(資産管理)を、「水道ビジョンに掲げた持続可能な水道事業を実現するために、中長期的な視点に立ち、水道施設のライフサイクル全体にわたって効率的かつ効果的に水道施設を管理運営する体系化された実践活動を指す」と定義しています。また、平成25年度に「簡易支援ツールを使用したアセットマネジメントの実施マニュアル」が公表されています。
2.マクロマネジメント(更新需要及び財政収支見通し)実践のご提案
厚生労働省の手引きに沿ってマクロマネジメント(中長期更新需要及び財政収支見通し)を作成し、現状の資産管理水準を把握するとともに、今後の改善方策を抽出し、レベルアップのための基本方針の作成をご提案します。
手順1:資産管理状況の把握
手順2:検討手法の選定
手順3:マクロマネジメントの実践(更新需要及び財政収支見通し)
手順4:妥当性の確認と検討結果の取りまとめ
手順5:レベルアップのための改善方策の抽出
また、アセットマネジメントの次の展開として、より高い資産管理水準を目指すための実施方針を提案します。
- 資産データの整備(台帳、情報システムなど)
- ミクロマネジメント(点検、診断評価、補修など)
- 施設整備計画(点検、診断評価、補修など)
- 水道事業ビジョンや経営戦略の策定
- 財政計画の検討(経営計画、料金改定など)
図2 アセットマネジメントの検討手順
3.業務実績
日水コンでは、平成19年度と平成20年度に厚生労働省からプロポーザルで特定され、「水道事業におけるアセットマネジメント(資産管理)に関する手引き」の作成に携わっており、平成25年度には簡易支援ツールの策定を行いました。また、アセットマネジメントの提案にあわせて、水道事業ビジョンの策定や施設・設備台帳システムの構築などもご提案いたします。
近5ヶ年の実績(平成30年10月1日現在)
受注年度 | 発注者 | 業務名称 |
---|---|---|
平成25年(2013年) | 厚生労働省 | 水道におけるアセットマネジメント導入促進に関する調査 |
平成25~26年(2013~2014年)※ | 埼玉県戸田市 | アセットマネジメント等業務委託 |
平成26年(2014年)※ | 栃木県宇都宮市 | アセットマネジメント支援システム構築及び推進基本計画策定業務委託 |
平成27年(2015年) | 熊本県企業局 | 工業用水道事業アセットマネジメント検討業務委託 |
平成28年(2016年) | 石狩東部広域水道企業団 | アセットマネジメント業務委託 |
※アセットマネジメントの検討にあわせて、施設・設備台帳システムなどの構築導入の支援をした事例