当社開発 実用新案登録第3091156号
横越流式雨水沈砂池

初期雨水対策

合流式下水道では、雨天時に汚水と雨水が混合し、管渠内を流れます。雨量が増大するとその越流水は、合流式ポンプ場や雨水吐口から未処理のまま河川に放流され、放流先の水環境を悪化させる原因となっています。 特に、降雨の初期段階では高濃度の汚濁水の流下が顕著にあらわれます。 それは、晴天時に路面や管渠内に堆積した汚濁物質が、掃流力を持つ雨水によって洗い流されるためです。

そのため、この初期雨水対策を検討することが合流改善を考える上で、非常に必要であると考えられます。 しかし、さまざまな問題により対策の実行が困難であり、改善が進みにくい現状です。 このような状況を踏まえ、国土交通省では「当面の改善目標と改善対策」として、

  1. 1. 汚濁負荷量の削減
  2. 2. 公衆衛生上の安全確保
  3. 3. 夾雑物の流出防止

を挙げています。

ポンプ場において上記の3に対応した装置を、この度(株)日水コンは開発しました。 この装置は、施設に比較的小規模な改善を加えることで夾雑物を充分に除去できます。

横越流式雨水沈砂池の特徴

横越流式雨水沈砂池

越流水に含まれる夾雑物や、小降雨時に貯留した汚水を、公共用水域に流さず、放流先の水質悪化防止に寄与します。

  • 複数雨水池のうち、1池を横越流式沈砂池とする。
  • 沈砂池の仕切壁の上部をハツリ、その上にスクリーンを設置。
  • ろ過スクリーンで、オイルボール、トイレ紙、生ゴミ等不快な夾雑物を捕獲。
  • 横越流する水流を利用した捕獲方法。
  • 捕獲された夾雑物は、掻寄機や沈砂池内に一定方向の水の流れによって一箇所に集め、効率的に除去。
  • 小降雨時には、沈砂池の容量を考慮して、一時的な貯留槽として利用できる。
  • 沈砂池に貯留された雨水は、降雨終了後、汚水沈砂池へ戻す。

主要な設備と機能

ろ過スクリーン
  沈砂池の仕切壁に、3〜7mmのろ過スクリーンを設置。面積を確保するため横越流とし、沈砂池の側面長手方向に設置する。ろ過スクリーンで捕獲された夾雑物は、掻取装置で順次下流に送られる。
縦型細目スクリーン
  捕捉効果を高めるために、スクリーンの後段に水中ポンプを設け、池内を循環させる流れをつくる。縦型細目スクリーンは、4〜7mmの間隔とする。
角落し又はゲート
  沈砂池からポンプ井へ雨水の流出を防ぐため、ポンプ井側に格落し又はゲートを設ける。
沈砂除去装置
  既設の装置を使用する。沈砂池を本方式に改良した場合の集砂方法は、ジェット水やスクリューが望ましい。

運転方法

主要な設備と機能

複数池のうち、1号沈砂池を横越流沈砂池とし、その越水を2号沈砂池に導くと仮定した場合の運転概要

  • 降雨による水位の上昇により、沈砂池1号池の流入ゲートを開ける。(流出側は、格落としまたはゲートで閉める)
  • 1号池の水位上昇により、ろ過スクリーン、縦型細目スクリーン、水中ポンプを運転する。
  • 1号池のろ過スクリーンで夾雑物を除去した雨水は、側面より越流し、2号沈砂池よりポンプ井に流出する。
  • 流入量の増加により1号沈砂池の水位は上昇するが、その水位により2号池、3号池の流入ゲートを順次開け、流入量に応じた池数の運転を行う。
  • 降雨終了後は、1号池の流入ゲートを閉にして縦型細目スクリーン、水中ポンプを運転し、残留雨水中の夾雑物をできるだけ除去する。
  • 残流水は汚水沈砂池に戻す。

横越流式簡易型雨水処理装置

横越流式簡易型雨水処理装置

沈砂池の池数が少ない、ポンプ運転水位の幅が少ない等の理由で、沈砂池内に横越流式雨水沈砂池を設置できない場合は、同様の機能を有する簡易な施設を地上部に設置する「簡易型雨水処理装置」を提案致します。なお、夾雑物の除去方法は横越流式沈砂池に準じますが、雨水ポンプで砂が既に除去されているため、夾雑物の除去のみの機能を備えています。

【 設備と機能 】

  • 雨水ポンプの吐出側に横越流型槽として設置。
  • 横越流の部分にろ過スクリーンを設置し、横越流する水流を利用して夾雑物を捕獲。
  • 捕獲された夾雑物を掻寄機で下流に集め、水中破砕ポンプで汚水沈砂池へ排出。
  • 流破砕ポンプの調整ゲートにより、集められた夾雑物を効果的に収集可能。
  • 本装置に対応した雨水ポンプを特定し、専用の配管を設けて初期雨水を導く。

【 効果 】

  • 期雨水及び少量降雨時の夾雑物を除去。
  • 降雨時に本装置に接続した初期雨水ポンプを先行して運転するだけで、沈砂池やポンプの運転は従来のままであるため、雨水ポンプ場の信頼性を保てる。

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