水道GLPについて
水質検査における品質管理システム構築のご提案

水道GLPとは

水道水が水質基準に適合していることを確認するための水質検査は、需要者が直接口にする水の安全性を確認することであり、正確かつ精度が高く、また高い信頼性の保証が求められています。

検査の信頼性の確保策としては、優良試験所規範(Good Laboratory Practice:GLP)の考え方があり、食品衛生の分野では食品衛生法施行規則の改正により平成8年に、医薬品分野では1980年代の早い時期に導入されており、環境水測定の分野でもISO 9000シリーズやISO 17025などといった形で導入が図られています。

平成15年7月に水道法の一部が改正され、水道法第20条第3項に規定する水質検査機関の指定制度が登録制度に移行し、同法第20条の4で信頼性保証体制の確立が登録の要件(登録基準)となりました。

日水コンは、既に、ISO9001の認証を受けており、水質検査機関として登録されています。(登録番号115)

登録基準となるGLPを核とする信頼性保証体制の導入は、登録水質検査機関に適用されるものでありますが、水道事業者又は水道用水供給事業者(以下「水道事業者等」という。)の水質検査機関においても、水質検査結果の精度と信頼性を確保する上で有効であると考えられます。

この優良試験所規範は、水質検査機関がこの規範に適合することについて、日本水道協会内に設けられる認定機関が認定登録を行う際の認定要求事項となるものとされています。

適用が想定される水質検査機関としては、水道事業者等が自己又は共同で所有する水質検査機関、水道法第20条第3項に基づく地方公共団体の機関、法人若しくは個人の登録水質検査機関があります。

水道GLPの構成

水道GLPは、次のような構成となっています。

1.目的   2.適用範囲   3.定義   4.管理組織   5.技術能力   6.実施方法

構築手順

水質検査体制の現状調査

組織内で行われている以下のような業務の細部にわたって規範の要求事項とのギャップを調査します。

  1. (1) 水質検査の組識
  2. (2) 水質検査の範囲、項目、方法(手順)等
  3. (3) 水質検査に関連する規定等
  4. (4) 水質検査の施設および環境条件
  5. (5) 水質検査の設備・機器および管理状況、など

品質管理システムの整備

現状の水質検査体制を規範の要求事項に当てはめ、水道水質検査の品質管理システムを策定します。

  1. (1) 品質管理システムの基本
  2. (2) 組識
  3. (3) 品質管理システム
  4. (4) 技術的事項
  5. (5) 実施方法

品質管理システム文書整備

規範の要求する文書類を作成します。

  1. (1) 品質管理マニュアル
  2. (2) 規定等(教育訓練規定、精度管理規定、など)
  3. (3) 標準作業書(検査実施標準作業書、試料採取標準作業書、試料管理標準作業手順書、
                試薬等管理標準作業書、機械器具保守管理標準作業書)
  4. (4) 記録(帳票)

品質管理システム研修

  1. (1) 品質管理システム教育研修
  2. (2) 品質管理システム管理職・内部監査研修

品質管理システムの運用、見直し・補修

  1. (1) 構築、文書化された水道水質検査品質管理システムの(試行的)運用
  2. (2) システムの妥当性や有効性の確認
  3. (3) システムの見直し、補修の必要性の検討
  4. (4) 必要な見直し・補修の実施

受託方法

本業務の受託方法は、以下の2種類が考えられます。

ケース1)

発注者による必要な情報提供から、日水コンが文書を作成し、現実的な運用の可能性を事業体が確認する方法。

ケース2)

発注者が主体となって文書を作成し、日水コンは、規範の要求事項との適合性について、助言・修正案を提示する方法。

今後のシステムの維持を考えると、ケース2)が適正ですが、作業的なゆとりのない事業体の水質検査機関にとっては、ケース1)の選択が現実的かと考えます。

作業項目 ケース1) 作業分担 ケース2) 作業分担
発注者受託者発注者受託者
計画準備承認計画作成承認計画作成
1.品質管理シス
テム構築支援
(1)水質検査
体制調査
資料及び
情報提供
収集整理資料及び
情報提供
収集整理
(2)品質管理シ
ステム整備支援
確認検討
原案提示
検討
原案策定
水道GLPの要求に
合致するか確認
2.品質管理シス
テム文書整備
支援
(1)第一次文書運用可能か確認原案作成
文書修正
初版作成
原案作成
初版作成
水道GLPの要求を
満足するか確認
修正案提示
(2)第二次文書運用可能か確認原案作成
文書修正
初版作成
原案作成
初版作成
水道GLPの要求を
満足するか確認
修正案提示
(3)第三次文書現行手順の
文書化
運用可能か確認
原案作成
文書修正
初版作成
原案作成
初版作成
水道GLPの要求を
満足するか確認
修正案提示
(4)第四次文書運用可能か確認原案作成
文書修正
初版作成
原案作成
初版作成
水道GLPの要求を
満足するか確認
修正案提示
3.品質管理シス
テム運用支援
(1)品質管理シ
ステム研修
研修の資料作成
研修実施
(講師派遣)
研修の資料作成
研修実施
(講師派遣)
(2)品質管理シ
ステム運用
試行運用
問題点提示
問題点ヒアリング
・取りまとめ
試行運用
問題点提示
問題点ヒアリング
・取りまとめ
(3)品質管理シ
ステム見直し
・補修
確認改善案の
検討・提案
文書修正
確認
文書修正
改善案の
検討・提案
4.認定審査支援(1)申請書類
作成支援
確認申請書類
原案作成
申請書類
原案作成
確認
(2)認定審査
対応支援
確認指摘事項への対
応の検討
回答原案作成
指摘事項への対
応の検討
回答原案作成
対応案の確認
・意見提示

水質検査の結果は市民への保証

年々、浄水場の運転管理の民間への委託が増加して来ています。このように、生産活動が委託された時の製品の品質保証はどのように行えばよいのでしょうか。

供給者、すなわち、水道事業体自身による品質確認がより重要になるのではないでしょうか。

水道の品質には、安定に関することもありますが、清浄に関することも重要です。

安定に関しては、供給状態になりますから、見ることが可能です。

ところが、清浄、すなわち水質に関しては、目視だけでは判りません。各種の精密な検査が必要です。検査についても、適正に、かつ、精度高く行わなければなりません。

また、結果に対して疑義が生じたとき、遡って確認することが信頼性の確保に繋がります。

つまり、水質に関する「説明責任」とは、水の採取から検査結果の報告に至るまでの、全てのプロセスについて、履歴管理(トレーサビリティ)を可能にし、また、検査員間の個人差をなくすために、標準化した作業手順書を作成し、手順に基づく作業と記録を確実に実施することで可能となります。

市民に信頼され、安心して水道の水を飲んでいただくために、「水道GLP」の認定取得をお考えになりませんか。

主な関連業務実績

日水コンでは、登録水質検査機関であり、ISO9001の他、ISO14001の認証も受けており、これらの経験を生かして、既に、水道事業体等へのこれらの導入支援業務の実績を持っています。

業 務 名 称 発 注 者
ISO14001導入支援業務神奈川県企業庁2001
ISO14001導入支援業務福岡市水道局2001
ISO9001導入支援業務埼玉県水道協会2003
ISO14001導入支援業務伊丹市水道局2004
水道GLP構築及び認定支援業務枚方市水道局2005
水道GLP取得に関わる業務阪神水道企業団2005
ISO14001導入支援業務豊中市水道局2005、2006
水道GLP取得支援業務堺市上下水道局2006
水道GLP取得支援業務旭川市水道局2007
水道GLP認定取得支援業務岡山市水道局2007
水道GLP認定取得支援業務浜松市上下水道部2008
水道GLP取得支援業務池田市水道部2008
水道GLP認定取得導入構築支援山形市水道部2008
水道GLP認定取得支援業務秋田市上下水道局2008
水道GLP品質管理システム研修枚方市水道局2009

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