新たな循環型社会の構築に向けて
廃棄物系バイオマス利活用計画の策定

バイオマスの利活用の意義

バイオマスとは、「化石燃料を除く動植物に由来する有機物である資源」として定義され、生命と太陽エネルギーがある限り、エネルギーとしても製品としても持続的に利用可能な資源です。

このバイオマスの利活用に関しては平成14年12月に閣議決定されたバイオマス・ニッポン総合戦略での施策の展開を踏まえ、平成21年6月にバイオマス活用推進基本法が制定され、22年12月にはバイオマス活用推進基本計画が策定されて各種のバイオマスの利用目標を設定しています。

バイオマスは、肥料や飼料として活用されることで、国内における炭素や窒素等の循環利用が可能となり、農地での窒素の蓄積などを軽減して農業活動へのメリットも大きいほか、燃料として利用することでカーボンニュートラルの特性から地球温暖化防止の効果や、再生可能エネルギーとしてのエネルギーの多様化にも貢献するものとされています。

バイオマス利活用計画の策定手順

図ー1 バイオマスの発生量、利用量−出典)バイオマス活用推進基本計画、平成22年12月

出典)バイオマス活用推進基本計画、平成22年12月

図ー1 バイオマスの発生量、利用量

廃棄物系バイオマスはバイオマス全体の中でも相当量を占めており、バイオマスの特徴を生かした利活用を積極的に進めていくことが必要です。しかし、生ごみなどのように分別、収集の過程で腐敗しやすいこと、異臭などの環境面での問題、分別収集により費用がかかるなどのデメリットもあり、その利活用は進んでいないのが実情です(図−1)。

そこで、当社はこれらの課題を解決する廃棄物系バイオマスの利活用計画の立案とその実施における支援を行っております。計画策定においては、

  1. 廃棄物処理としての確実、安全、安定な処理
  2. 資源化物の利活用のための需要の確保
  3. 利活用による温暖化防止、
             コスト削減などの効果

を十分に達成できる計画を立案する必要があります。

当社が進める廃棄物系バイオマス利活用計画の策定手順を以下に示します(図−2)。

まず、現状把握(地域特性の分析)を行い、基本方針を決定した後、利活用案の作成、利活用案の評価を経て計画決定するものとしています。事業実施後はその効果の検証を行い計画のフィードバックを行います。

図−2 廃棄物系バイオマス利活用計画の策定手順

図−2 廃棄物系バイオマス利活用計画の策定手順

廃棄物系バイオマス利活用のポイント

廃棄物系バイオマスの利活用事業を実施するに当たり、事業の継続性を確保するためには資源化物の需給バランスが最も重要です。

そのためには、地域における廃棄物系バイオマスの賦存量(排出量)と資源化物の需要量を推計して、想定する資源化物の需給バランスを検討することが必要です(図−3)。また、資源化技術についても、その技術の進展は目覚しいものがあるため、最新の技術開発状況を踏まえて資源化の方法を検討することが必要となります。

図−3 資源化物の需給バランスの検討

図−3 資源化物の需給バランスの検討

業務実績

業 務 名 称 発 注 者 年度
有機性廃棄物広域総合処理基盤整備推進調査業務委託(財)廃棄物研究財団H15
有機性廃棄物の循環資源化に関する研究国立環境研究所H16
室蘭地域有機性廃棄物・資源利活用システム検討調査(財)廃棄物研究財団H16
事業系食品廃棄物データベース作成に関する調査国立環境研究所H17
ウエット・バイオマス活用、先駆的水素プロジェクト導入調査青森県H17
バイオマス等未活用エネルギー事業調査東北経済産業局H18
田園都市型生ごみリサイクル調査研究事業新潟県新潟市H18
廃棄物系バイオマスの利活用に関する調査業務環境省H19
食品廃棄物のリサイクルモデル事業化に関する業務(その2)国立環境研究所H19
千葉市生ごみ分別収集モデル事業実施業務環境省H20
廃棄物中間処理施設整備基本設計等業務北海道稚内市H20
札幌市における生ごみ分別モデル事業実施業務環境省H21
興部町における生ごみ処理モデル実証事業実施業務環境省H21
下水汚泥バイオマス利活用に関する実行可能性調査業務委託宮崎市H21
備前市における生ごみ処理モデル事業実施業務環境省H21
廃棄物系バイオマス次世代利活用推進事業環境省H22
佐渡地域におけるバイオマス資源循環推進に関する
利活用技術の費用便益分析等調査業務
佐渡市H22

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