詳細水理モデルによる排水機場操作要領の検討

詳細水理モデルの必要性

内水計画は, 一面が湛水するような大規模な降雨を計画対象として, 水平湛水を仮定した「池モデル」で検討されることが一般的で, これをもとに排水機場の整備が行われます。

実際には排水機場は計画規模以下の中小降雨に際しても稼働し, 内水排除効果を十分に発揮します。

そこで, 排水機場の操作要領を作成するときには, 中小降雨も視野に入れる必要があります。

中小降雨では一面の湛水は生じず, 内水域の支川・水路の流下能力不足が浸水原因になることがあります。また, ポンプの間欠運転が生じやすく, 運転開始水位・運転停止水位を適切に定める必要があります。

このような中小降雨時の現象に対しては水平湛水仮定の「池モデル」では不十分で, 「詳細水理モデル」を適用する必要があります。

詳細水理モデル

このモデルは, 内水域を1つの池として扱うのではなく, 水路・土地利用を細かくメッシュモデル化するものです。

詳細水理モデルの計算イメージ(画面)

詳細水理モデルの計算イメージ

詳細水理モデルによる解析例

このモデルによって「池モデル」では表現できない現象が明確になります。

支川流下能力不足による浸水はポンプだけでは解決できないことが明らかになり, 水路改修等の対策立案が可能になります。また, ポンプ運転と浸水深との感度分析を合理的に行うことができ, 支川対策前の現時点として最適な中小洪水時の操作方法を作成することができます。

詳細水理モデルによる浸水深計算イメージ

詳細水理モデルによる浸水深計算イメージ

また「池モデル」は, 内水域の中の水はどれだけ遠方であっても瞬時にポンプ排水できるために間欠運転を表現しにくいのですが, このモデルによって様々なケースの検討ができ, 間欠運転を生じさせない操作方法を立案できます。

間欠運転の回避 検討例1 運転開始水位と運転停止水位をずらし, かつ, ポンプ各台ごとの開始・停止水位をずらすことによって, 間欠運転を解消
間欠運転の回避 検討例2
間欠運転の回避 検討例

日水コンの関連業務実績

  1. ● H21年度:排水機場操作要領検討(近畿地方整備局豊岡河川国道事務所)

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