耐震設計、耐震照査

レベル2地震動に対する耐震性能照査

河川構造物の耐震設計は、従来、建設省河川砂防技術基準(案)同解説・設計編に基づいており、主にレベル1地震動に対して耐震設計が行われてきました。しかし、平成19年に「河川構造物の耐震性能照査指針(案)・同解説」国土交通省が規定され、過去最大級の地震動であるレベル2地震動に対する河川構造物の耐震性能が要求されることとなりました。

照査手順(水門の例)

照査フロー

図-1 照査フロー

  • 水門の耐震照査は、静的照査法(地震時保有水平耐力法)により、地震時保有水平耐力が門柱に作用する慣性力を下回らないこと、及び門柱の残留変位が許容変位以下であることとし、河川構造物の耐震性能照査指針(案)のほか、道路橋示方書・同解説に準じて行います。
  • 耐震性能照査では、底版と堰柱の断面特性(A,I等)の差が大きいことから堰柱単独で解析を行いますが、全体での破壊順序を把握するため、門柱・堰柱・底版を一体としたケースについてもモデルを作成し、解析を行います。
  • 水門の破壊順序は地震動作用方向によって堰柱→門柱、門柱→堰柱のいずれかになりますが、前者を補強しても後者が破壊しないと断定できないことから、先行破壊箇所が補強により破壊しないケースについても解析を行い、対策工範囲を検討します。

プッシュオーバー解析の概要

断面形状の異なる門柱・堰柱から構成される水門・堰の照査においては、主たる塑性化の生じる部材及び破壊モードの判定にあたり、プッシュオーバー解析を行います(図-2参照)。プッシュオーバー解析とは、荷重を段階的に漸増させて与える静的非線形解析のことをいい、門柱と堰柱のような損傷が生じる可能性のある部材が複数存在する場合に、どの部材の損傷が先行するかを調べることができ、同時にその部材がどのような破壊形態(曲げ破壊型、せん断破壊型など)をとるのかについても把握できます。

図-2 プッシュオーバー解析の概念図

図-2 プッシュオーバー解析の概念図

図-3 三次元モデル図

図-3 三次元モデル図

日水コンの関連業務実績

年度業 務 名 称発 注 者
平成21年度揖保川与位地区取水樋門耐震性能照査近畿地方整備局 姫路河川国道事務所
平成20年度吉塚新川排水機場及び水門の耐震性能照査福岡市

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