より良質な浄水を目指して
高度浄水処理について

高度浄水処理調査のお勧め

平成15年5月、厚生労働省にて水質基準の見直しが公布されました。これは、近年新たな消毒副生成物、微生物による感染症、新しい化学物質等による問題が提起されていることに、また、世界保健機構(WHO)の飲料水水質ガイドラインの改訂に対応したものです。 今回の改訂の概要は、

  1. 水質基準項目を46項目から50項目に変更(9項目削除、13項目追加)、
  2. 新たに27項目の水質管理目標値を設定、
  3. 水質検査における精度と信頼性保証について、
  4. 水質検査計画の策定

などです。

従って、これまで以上に、より良質な浄水が求められています。 水道サイドにおいては水源保全や浄水処理方式での対応等がありますが、その中で高度浄水処理は多くの事業体で導入が進められており、その実績も報告されています。 そこで、より良質な浄水確保に向け、高度浄水処理に関する調査の提案を行うものです。

高度浄水処理調査検討手順

高度浄水処理調査検討手順

検討調査の手順は、左図に示すとおりであり、3ヶ年で最適な浄水処理方式を検討します。

まず、当該原水水質の設定を行います。原水水質は流域の人口や畜産、工業系の負荷の程度により変化しますので、それらの将来変化を見込みます。

次に、高度浄水処理の必要性を含めて水処理プロセスの検討を行います。 検討にあたっては水質基準やその動向等の諸環境を考慮して浄水処理目標を設定し水質にあった水処理プロセスを検討します。 高度浄水処理が必要な場合、厚生労働省では当該原水による高度浄水処理実験を推奨しています。 高度浄水処理実験は、処理効果・フロー選定を目的としたカラム実験(50〜100m3/日規模)、諸元・維持管理性検討を目的とした実証実験(500〜1000m3/日規模)を行うのが一般的で、それぞれ1年〜2年の期間となります。

そして、最終年度では実験及び検討から得られた結果に基づいて当該原水にあった最適な浄水処理方式を検討し良質な浄水確保に向けた提案を行います。

高度浄水処理方式について

現在導入の多い高度浄水処理には「生物処理」、「粒状活性炭処理」、「オゾン+生物活性炭処理」などがあります。「生物処理」は生物を利用してカビ臭やアンモニア性窒素等を除去します。

「粒状活性炭処理」は、通常処理(凝集沈澱砂ろ過)の後段に配置されることが多いです。「オゾン+生物活性炭処理」は実施例を下図に示しましたが、凝集沈澱の後で行うフロー(金町、阪神水道)、通常処理(凝集沈澱−砂ろ過)の後で行うフロー(北谷、村野、柴島)に概ね区分することができます。 いずれもトリハロメタン生成能、臭気物質の低減に大きな効果を見込むことができます。

更に新高度浄水処理技術として促進酸化処理、紫外線処理、ナノろ過膜を用いた方式等がありますが、フローの採用にあたっては当該原水に対するカラム実験、実証実験によることが厚生労働省より指導されています。

高度浄水処理(オゾン+活性炭)処理フロー例

高度浄水処理(オゾン+活性炭)処理フロー例

高度浄水処理検討調査関連業務の主な実績

発 注 者 業 務 名 称 年  度
和歌山市加納浄水場更新基本設計業務委託平成17〜18年度
京都市上下水道局蹴上浄水場高度浄水処理施設築造工事に伴う設計委託平成20〜22年度
東京都水道局朝霞浄水場高度浄水施設(二期)実施設計委託平成19〜23年度
千葉県水道局高度浄水処理施設整備事業基本計画策定業務委託平成21年度
茨城県企業局霞ヶ浦浄水場水処理検討業務委託平成22年度
伊丹市水道局千僧浄水場高度浄水施設建設詳細設計・工事監理平成14〜17年度

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