水 道
私たちが限られた地球の資源の中で持続的に発展していくために、もっと考え実行しなければならないことが山積しています。
生活に欠くことのできない“水道”についても「国民皆水道」のレベルに近づいたとは言え、質的な充実がこれからの重要な課題となっています。例えば、良質な水源の確保が困難になっても、一層安全でおいしい水を将来の人たちに残さなければなりませんし、突然発生する災害の時にも、生活用水に事欠かないよう強い水道を構築することも大きな課題です。
私たちは、長年にわたる経験に基づき、層の厚い技術陣で、研究・開発に力を注いでいます。水道の未来のために、また社会のニーズに的確に対応し、一つ一つの水道の実情に即した、“水道ビジョンの実現に向けた”提案を行います。
水資源確保と水需給計画
水道計画の基本となる水需要量の適確な予測と、環境保全上の健全な水循環の確保を意識した水利転用や水融通を含む水源の確保策の確立や、水源監視の為の流域情報システムの構築が有効です。
水源の水質保全
より良質の水道水源を必要量保持することは水道事業の永遠の課題です。住民参加にも考慮した水源保全に関する計画や対策づくり(普及啓発、監視など)や流域ごとの情報共有が有効です
水道ビジョンと水道事業ガイドライン
2004年6月に「水道ビジョン」が、2005年1月には「水道事業ガイドライン」が発表され、水道事業体が定量的に自己評価を行い、あるべき将来像とそのアプローチ法を検討することが求められています。
「安心」、「安定」、「持続」、「環境」、「国際」に「管理」を追加した6項目の業務指標(PI)を活用することにより、地域の実情に応じた「地域版水道ビジョン」の策定が可能となります。
危機管理対策(地震・渇水・テロ対策・・・)
地震、渇水時あるいは水源汚染事故時にも、飲料水や生活用水確保への影響は最小限でなければなりません。
水道施設の診断による計画的な改良/更新、給水拠点の整備などハード面の整備と、それらの運用面双方からの対策マニュアルづくりが必要です。また、最近は、「テロ対策」への対応(生物利用による水質の監視、侵入者監視、覆蓋の設置など)も不可欠です。
水道水質基準と水安全計画
水道事業者は、水道水質基準項目等の検査について「水質検査計画」を策定し、利用者へ情報提供することが必要です。また、水道水の安全をより一層高めるため、「水安全計画」を策定することも望まれています。
浄水処理
安全な水、より快適な水の供給には、浄水処理方式の見直しや膜処理、高度浄水処理等の導入も効果的です。また、消毒のみで給水している水道では、クリプトスポリジウム対策としてろ過施設や紫外線処理設備の導入が求められ、水源に応じた処理施設などの整備も急がれます。
施設の改良・更新
施設の改良・更新は、水道システムの機能改善やサービス向上の好機でもあり、単なる取替えではなく、システム全体の再構築といった視点が必要です。機能診断や劣化診断とともに投資効果の確認も大事な要素となります。
送・配水施設の整備
水需要に応じて拡張されてきた送配水施設は、系統が複雑化・老朽化する中で、直結給水への対応や各種災害にも強い耐震化、ブロック化等のシステムづくりやGISを利用した管理・運用システムの整備が必要です。
環境問題への対応
地球環境問題への取り組みは、水道事業においても避けられません。健全な水循環系の確保、廃棄物やリサイクル対策、地球温暖化対策としての電力使用量の削減、クリーンネルギーの利用等が必要となっています。さらにISO14001の認証取得も有効です。
経営計画とお客様との対話と情報提供
安全で安定した水道水の供給を続けるため、健全な水道事業の経営は不可欠です。整備水準と財源を考慮した経営分析に基づく水道資産の更新や事業運営体制(組織、料金、制度)の見直しが必要です。これらの情報を開示(法24条2)し、利用者との対話の中で、説明責任を果たすことも強く要求されています。
効率的な経営手法
水需要が伸びず、料金収入が停滞する中で、施設更新への対応が急務となっています。アウトソーシング、第三者委託、PFI、指定管理者制度、水道資産の有効利用など民間的経営手法も取り入れた事業運営による“より効率的”でサービスレベルの高い経営を行うことが必要です。そのためには、さらに資金調達や維持管理情報、LCCなどを加えて総合化した「アセットマネジメント」をとりいれるのも選択肢の一つです。

