下水道管路情報システム(下水道GIS)

下水道事業における情報基盤システムの導入

台帳情報の管理から長寿命化計画、ストックマネジメントへの発展に向けて

下水道の高普及率を達成した現在、多くの事業体では膨大な量の管路ストックを抱えています。特に下水道管路施設は、その大部分が地中に埋設されているため状態が見えにくく、なおかつ、パイプラインとしてのネットワーク構造から、事故発生時等には下流側あるいは上流側エリアへ影響が広がってしまうといった、なかなかの厄介ものです。

しかしながら、このような膨大な下水道管路ストックについて、健全な施設状態を保持し、次世代へ継承していかなくてはなりません。しかも、厳しい財政制約の下で取り組んでいくためには、予防保全的な点検調査活動の継続と効果的な改築修繕工事が要求されます。

以上のようなことから、下水道管路施設に関する様々な情報を確実にデータベースへ蓄積し、持続可能な下水道事業を支える情報基盤システムとしての、下水道GISの導入を提案いたします。

下水道管路情報システム(下水道GIS)

台帳情報の管理から長寿命化計画、ストックマネジメントへの発展に向けて

システムの特長

  • ネットワーク施設の管理に適したGISエンジンを採用しています。
  • 管理対象の下水道管路延長が1,000kmを超えるような大規模事業体においても、スムースなレスポンスを得ることが出来ます。
  • 上下水道コンサルタントとして、下水道管路の管理に関するノウハウを活かした機能を具備しています。
  • 単なるマッピングシステムを超えた『業務支援のための空間データベース』をコンセプトとしています。

システム拡張や外部データベースとの連動を取り入れることにより、耐震データベースや長寿命化データベースといった、幅広くかつ高度な情報システムとしての発展が可能です。

管理対象データ種類の拡張

本システムで取り扱う各種空間データは、「下水道台帳管理システム標準仕様(案)・導入の手引きVer4(日本下水道協会)」に準拠した仕様で開発されています。

さらに、公共下水道の管路のみならず、農業集落排水管路や浄化槽を含めた汚水処理類似施設の一元管理はもちろんのこと、水道管路についても同一システム上で管路することができ、上下水道一体型GISとしてもご利用いただけます。

データ更新作業を強力サポート

GIS機能サンプル1

複数利用者による分散同時データ更新作業を前提としていることから、各部局の管轄データを随時更新できるとともに、データ統合機能を操作することにより、下水道部局としての最新データを常に管理することができます。

さらに、台帳更新用データや劣化調査データを、直接取り込む機能を搭載しています。

下水道管路関連業務を強力サポート

既存の各種業務支援システムや外部データベースと、本システムを連動させることにより、地理空間情報としての付加価値を得られるため、下水道管路に関連する様々な業務をより強力にサポートします。 具体例として受益者負担金管理システム、給排水受付工事管理システム、流量計算シミュレーションシステム等との連動の実績があります。

長寿命化計画やストックマネジメントへの発展

GIS機能サンプル2

長寿命化計画の策定やストックマネジメントへの取組みに必要な、下水道管路に関する点検・調査結果や改築修繕工事情報を、施設情報と関連付け、履歴データとして確実に蓄積することが可能です。

これにより、本システムを通して、現時点での下水道管路の劣化の進行状況を視覚化でき、効率的な維持管理計画や長寿命化計画の策定に活用できます。

また、投資実績や延命化実績、劣化影響因子といった分析データについても体系的一元管理することにより、中長期的な視点に立ったストックマネジメントにも活用することが可能です。

機能の一例

  • ログイン(利用者権限制御)
  • 各種検索 (住所、目標物、図面番号、施設)
  • 施設属性表示/竣工図面表示・印刷
  • 上下流ネットワーク追跡
  • 縦断面図/横断面図表示・印刷
  • 下水道台帳調書表示・印刷
  • クロス集計・ファイル出力
  • 管網分布表示
  • 施設データ編集/竣工情報インポート
  • 維持管理データ表示・入力
動作環境
  • OS(PC):Microsoft Windows 7 professional 以上
  • OS(サーバ):Microsoft Windows Server 2008 以上
  • メモリ:2GB以上 推奨
  • モニタ:1,280×1,024画素 推奨
  • 必須ソフトウェア:Microsoft Office 2010 相当以上

※OSおよびソフトウェア製品名はMicrosoft社の商標または登録商標です。