【調査・計画・設計】インド国ゴア州無収水対策プロジェクト

1.プロジェクトの背景

2005年3月から 2006年11月にかけて実施された開発調査「インド国ゴア州上下水道強化計画調査」において、2025年を目標年次とする上下水道のマスタープラン策定及び優先順位の高い事業についてフィージビリティ・スタディ(F/S)を行いました。この開発調査では、上水道の維持管理上の問題も多く指摘されていました。特に、高い無収水率(50%程度)が深刻な課題となっており、浄水場及び配水池における流量計、流量コントロールの不備や管路施設の図面の欠如といった無収水対策のための活動を阻害する要因が明らかにされました。また、無収水を効果的に削減するためには、その他にも地下漏水調査等の多くの活動を実施する必要がありました。

インド国ゴア州政府公共事業局(Public Works Department: PWD)は、インドで初となる24時間連続給水の実現を目指しており、本プロジェクトを通して我が国の進んだ漏水対策技術を含む無収水削減技術を習得することが不可欠であると位置づけていました。

2.プロジェクトの概要

PWDの組織的な無収水対策能力の強化を図ることを目的に、ゴア州PWDを対象として、①ゴア州全体の無収水削減計画の策定、②選定したパイロット区画における無収水削減活動の実地研修(OJT)、③活動のマニュアル化やパイロット区域外でのPWD独自の無収水削減活動の推進を行いました。

各戸給水栓水道メータの状況調査

パイロット区画を選定するオパ系統の配水区域
に見られるスパゲッティー給水管