I. S.

河川事業部 東部河川部(記事掲載時)
2012年入社
医学工学総合教育部 流域環境科学専攻

水に特化した仕事に
真摯に取り組み
世の中に広く貢献していきたい

川は私にとって癒しの源です。子供の頃から自然が好きだったためか、川の流れをじっと見ていると心が落ち着き、ホッとします。だからこそ、大学と大学院では山地河川から流出する炭素、窒素など栄養元素の流出量を調べたり、数値モデルの開発を行ったり、好きなフィールドでの研究に打ち込み、将来は水に関わる仕事をしたいと考えるようになりました。そして就職を考えたときに真っ先に候補になったのが日水コンです。水分野の代表的なコンサルタント会社として、真摯に仕事に取り組んでいる姿勢に惹かれました。世の中には数多くの建設コンサルタント会社がありますが、“水”に専門特化した分野で、世の中に貢献できる仕事をするならここが一番に違いない、そう考えて日水コンに飛び込みました。入社してからは河川・ダムの計画や解析に携わっていますが、日々好きな川に向かい合う喜びを感じつつ、地域に貢献することを第一に、仕事に取り組んでいます。

河川は自然そのもの
頭で考えただけでは
答えは出ない

私が所属する東部河川部は、関東・東北・北海道エリアを担当し、「調査」「計画・解析」「設計」の3つの課に分かれています。私はその中の計画と解析を行う部署で、河川の治水対策の検討や整備計画、排水計画の策定支援、浸水想定区域図の作成、各種の水理解析やダム湖沼の水質改善などを担当しています。例えば、大雨が降ったときにどのような浸水被害が生じるか、土砂がどれほど流れ堆積するか、洪水から地域を守るための最善策は何か、生物の生息する河川環境をいかに維持するか等、さまざまなデータや調査結果を元に数値シミュレーションで解析します。このような解析を行うとともに、コスト面での優位性や実現性も踏まえ、国や地方自治体が河川整備や環境保全の計画を立てるための支援を行っています。近年は水災害の驚異が増しているため、治水対策は非常に重要です。治水対策を含めた河川整備は数十年かけて行うということも少なくありません。完了までの時間が長いため、時とともに起こる変化を予測しつつ、随時、モニタリングや解析の結果を反映させ、計画の遂行をサポートしていくのも重要な仕事です。
河川は人工物ではないため、頭で考えただけでは正しい解決策を出すことは困難です。対象とする河川の変遷の歴史を見つめることはもちろん、そこに住む人々の生活を想像し、治水、利水、環境、そして将来的な維持管理まで含めた幅広い視点がなければ、本当の意味で地域に貢献することはできません。計算上の数字と現地の実現象を見つめながら、総合的な解決策を探っていけるように努力を続けています。

多彩な知識を
貪欲に取り込み
河川分野の
総合技術者を目指す

コンサルティングに必要な、総合力の重要さを実感させられた案件があります。ある河川の整備計画を検討するプロジェクトにおいて、氾濫解析による水害リスク評価を担当しました。このプロジェクトは、日水コンが長い期間をかけて携わってきた案件で、今後30年間かけて行う河川の整備や管理における具体的な目標を定めることが求められました。私が担当したリスク評価でも、上流の掘削が下流にもたらす影響、支川整備が本川にもたらす影響、生物の生息環境を守りつつ、治水安全度を高める河道形状や整備方法はどのようなものか等、単純な計算では解決できないことばかりでした。さまざまな条件のバランスを考え、何度となく分析し、整備方針をとりまとめました。これまで身につけた河川の見方や解析技術を総動員するような内容で、大変勉強になりました。この計画は2018年に策定され、現在、計画をもとにした整備が進んでいます。これから、自分の考えた対策案や検討が活用され、形になっていくのが楽しみでもあります。
日水コンにはさまざまな分野のスペシャリストが揃っています。私の所属する部にも調査技術に熟知した人、動植物の専門知識に長けた人など、河川の枠にとどまらない、驚くような得意分野を持った方々がいます。こうしたメンバーが補いあい、チームとして一つの目的に向かっていく瞬間がプロジェクトを進めていく上での醍醐味といえるでしょう。そんな中で、私自身は様々なことを追求したいタイプです。河川の仕事は幅広く、新しい技術もどんどん出てきます。何でも意欲的に学び、自分の力にしていきたい気持ちが強くあります。同時に周囲のスペシャリストから知識を吸収することで、目指すは河川の総合技術者。河川を全体的に俯瞰し、多角的な視点であらゆる課題に対して有効な解決策を導いていけるような技術者となり、世の中に貢献していきたいと思います。

1日のスケジュール

Schedule of the day

09:20
メールチェックと
スケジュール確認
10:00
午後からの
打ち合わせ資料の
チェック
11:00
打ち合わせ前に
業務実施箇所の
現地確認
12:30
出張先の
名物ランチで昼食
14:00
クライアントとの
打ち合わせ
17:30
翌日の
スケジュールを
組み立て、退社